競輪・宝くじの期待値をガチ分析!数学的に「得」をする瞬間はあるのか?【ギャンブルの戦略って?】Vol.2

数学ⅠA

パチンコ・競馬に続く、「いろいろなギャンブルの期待値」シリーズ全3回の第2弾です!

前回の「パチンコ・競馬の「期待値」をガチ分析!数学的にギャンブルで勝つことは可能か?【そもそもギャンブルって何?】Vol.1」では、パチンコや競馬における勝負のカラクリを数学的な視点で解説しました。(まだ読んでいない方は、ぜひ前回の記事もチェックしてみてくださいね。)

今回の内容を読むと、なぜ宝くじより競馬の方がマシと言われるのかがわかります

さて、今回取り上げるのは「競輪」「宝くじ」です。

実は、ギャンブルの中で「プレイヤー側の期待値が100%(掛け金以上)を超える瞬間」が存在するゲームがあるのをご存知でしょうか?

今回もゴリゴリの複雑な計算は避け、中学生から大人まで「数学のフィルターを通すと世の中がどう見えるのか」という雰囲気を楽しんでいただける内容になっています。

それでは、さっそく解説に入りましょう!


1. 競輪の数学:期待値が「プラス」にバグる瞬間!?

競馬とよく似た公営競技に「競輪」がありますが、数学的に見ると少し構造が異なります。競馬が最大18頭で走るのに対し、競輪は多くても「9車」で走るため、単純な組み合わせの数は少なくなります。

今回はその中でも、特定の条件が揃うと「期待値が100%を超える(数学的に買えば買うほど得をする状態になる)」可能性がある「チャリロト5という買い方にスポットを当てます。

チャリロト5の仕組み

「チャリロト5」とは、その日の後半5レースの1着をすべて当てるというゲームです。宝くじのようにコンピュータがランダムに選ぶのではなく、自分で予想して組み合わせを決めることができるため、知識やデータ分析が介入する余地があります。

期待値が100%を超える「キャリーオーバー」の魔法

通常、公営競技の期待値は胴元の取り分(控除率)が引かれるため、約75%にしかなりません。しかし、チャリロト5で誰も的中者がいなかった場合、その配当金は次回のレースに持ち越されます。これが「キャリーオーバー」です。

キャリーオーバーが発生している時の1口あたりの配当を、数式的なイメージで表すとこうなります。

$$\displaystyle \text{1口あたりの配当} = \frac{\text{今回の配当金プール} + \text{キャリーオーバー額}}{\text{自分と同じ予想をして的中した口数}}$$

分子に過去の敗者たちが積み上げた「キャリーオーバー額」がそのまま加算されるため、一時的に「全体の払い戻し額 > 今回の売上額」という逆転現象が起こり得ます。この瞬間に限り、数学的な期待値は100%(掛け金)を突破するのです。

期待値プラスを狙う際の「最大の罠」

「じゃあ、キャリーオーバーの時だけ買えば絶対に儲かるんだ!」と思うかもしれませんが、そこには大きな落とし穴があります。数式の分母を見てください。

競輪は競馬と同じ「パリミュチュエル方式(当たった人で山分け)」です。いくらキャリーオーバーで分子(賞金総額)が膨らんでいても、誰もが予想しやすい「ガチガチの本命選手」ばかりを選んで的中した場合、分母(的中した口数)も大きくなってしまいます。

結果として山分けされる金額が減り、個人の収支はあまりプラスになりません。

つまり、競輪で本当に個人の収支をプラスにするには、「キャリーオーバーが発生している時に、自分だけが当てられるような少し荒れた(人気の低い)レース結果を狙う」という、極めて難易度の高い条件をクリアしなければならないのです。


2. 宝くじの数学:世界で一番「割に合わない」ギャンブル?

年末ジャンボやロト6など、日本中で愛されている「宝くじ」。

競馬や競輪との決定的な違いは、「知識量や分析力が結果に1ミリも影響しない」という点です。数学的に言えば、過去の結果が次の結果に影響を与えない「完全な独立試行」です。

宝くじの期待値は「約45~50%」

巷でよく言われる通り、宝くじの期待値はおよそ45%~50%です。

つまり、100円分買った時点で、平均して45円〜50円しか戻ってこない計算になります。なぜこんなに低いのかというと、「当せん金付証票法」という法律により、売上の約40%近くが地方自治体の公共事業等に充てられることが決められているからです。

競馬や競輪の期待値が約75%、パチンコが約80〜85%であることを考えると、宝くじは「数学的に見れば、最も割に合わない(お金が減りやすい)ギャンブル」と言えます。

なぜ期待値が低いのに、みんな宝くじを買うのか?

100円が45円になるゲームなんて、合理的に考えれば誰もやりませんよね。それでも大行列ができる理由は、数学の「分散(データの散らばり具合)」という概念で説明できます。

宝くじは、平均(期待値)こそ低いものの、結果のブレ幅がとてつもなく大きく設計されています

ハズレてほぼ0円になる人が大半を占める一方で、1等になれば1,000,000,000円(10億円)という、一生遊んで暮らせるだけのリターンが返ってきます。

人々は「期待値」という平均的なリターンにお金を払っているのではなく、「もしかしたら10億円当たるかもしれない」というドキドキ感や、抽選日までの「夢(可能性)」に対してお金を払っているのです。「宝くじは夢を買うもの」という言葉は、数学的にも非常に理にかなった表現だと言えます。


今回のまとめ

今回は、キャリーオーバーによって期待値がバグる可能性を秘めた「競輪」と、期待値は低いけれど圧倒的な分散(夢)を持つ「宝くじ」について解説しました。

第2弾まとめ:競輪(チャリロト5)vs 宝くじ 対比表

比較項目競輪(チャリロト5)宝くじ(年末ジャンボ宝くじ等)
期待値(平均)通常は約75%(特定条件で100%超約45%〜50%(固定)
戦略性(知識)あり(展開予想・オッズの歪み)なし(完全な運任せ)
勝つためにすべきことキャリーオーバー+不人気狙い天文学的な強運のみ
一言で言うと?「戦略的バグ」を探すゲーム「高い手数料」を払って夢を見るゲーム
数学的アドバイス期待値が100%を超えた時だけ参戦せよ期待値の低さを「楽しさ」で補填せよ

同じ「お金を賭ける行為」でも、ゲームのルールによってこれだけ数学的な構造や戦い方が違うというのは、とても面白いですよね。ギャンブルをする・しないに関わらず、「この仕組みの期待値はどうなっているのか?」と考えるクセをつけることは、社会に出てから損をしないための立派な防衛術になります。

さて、次回はいよいよこのシリーズの最終回です!

次回はどんなギャンブルが登場するのか、ぜひ楽しみにしていてください。

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