ギャンブルとはほとんどの場合(というかすべて)胴元が勝つようにできているので,賭ける側は負けることが多い。なので,ギャンブルの場合は公平ということはほとんどない。そこで今回はギャンブルとは少し異なるが高校数学ではあまり扱わないコイン投げの問題を考えていこう。
ゆがんだコイン問題
ゆがんだコインとは表と裏の出る確率が
問題
表と裏の出る確率が
さて,この問題を考えるポイントは期待値が,コインが歪んでいるためいつもの期待値計算が複雑になりそうだと思います。なので,期待値を計算する前にもしこのコイン投げで使用されるコインがゆがみのないコインだった場合を考えてみましょう。
ゆがみのないコインだった場合の期待値
ゆがみのないコインならば表と裏の出る確率はそれぞれ
裏に賭けた場合
したがって表に賭けても,裏に賭けても期待値は100円なので賭け金と等しい。つまり公平なギャンブルといってもよいと思います。この賭け方は表も裏もでる確率が
ゆがんだコインの表裏を言い当てる確率
さて,ゆがんだコインの場合です。今回は表のでる確率を
言い当てることとは「表と予想し表が出る」事象と「裏と予想し裏が出る」事象の和事象の確率である。そして,これら二つの事象は互いに素である。また,賭ける側はゆがんだコインの表と裏のどちらが出やすいかを知らないので,表と裏に賭ける確率をそれぞれ
よって,表と裏を言い当てることのできる確率は
問題の答え
表裏を言い当てる確率が
となるから,賭け金と期待値が等しいので公平なギャンブルといえる。
まとめ
このようなギャンブルで重要なことは歪んだものを用いてもそれを言い当てる確率が
コメント