確率の小話【ギャンブルの面白さとは】

数学ⅠA

今回はギャンブルをする上では切り離すことのできない確率について話していこうと思います。

ギャンブルで勝つために必要な知識

ギャンブルをする人はたくさんいます。そして、ほとんどの人が勝ちたいと思っていても負けてしまいます。そこで、理由を聞くと「胴元が勝つように設計されているのだから当たり前」だったり、「今日はたまたま負けただけ、いつもは勝てているよ」だったりと様々な声が聞かれます。では、こんな風に言う人は何を理由にそんなことを言っているのでしょうか。その答えは「期待値」です。そして、現在の高校数学の指導要領ではその期待値を学習しません。(令和4年度入学生からは履修)ここで、「自分は学習したぞ」というおじさん達もいるかと思いますが、それは期待値が一時期(ここ10年くらい)指導要領から外れていたからです。ちなみに、現在の高校生は期待値の代わりに条件付き確率を勉強しています。

期待値がいくつなのかを知ることが重要

さて、期待値がギャンブルで勝つために重要なものだと上では述べましたが、ではなぜ重要なのでしょうか?実は期待値というのは将来のリターン(手に入れることのできる金額)を表しているんです。例を使って解説してみます。

例1 参加費500円で、期待値が300円のギャンブルがあったとします。参加した場合500円払って、300円手に入れる。つまり200円の損になってしまいます。

例2 参加費500円で、期待値が800円のギャンブルがあったとします。参加した場合500円払って、800円手に入れる。つまり300円の得になります。

つまり期待値をしることはそのギャンブルをやった方がいいのか、やらない方がいいのかの判断基準になるんです。しかしここで次のことが疑問に浮かぶ人がいるのではないでしょうか?

いつもいつも、期待値のとおりになるとは限らないのでは?

この疑問の答えは「その通りです」。つまり、期待値を知ったところで常にその結果になるとは限りません。ここがギャンブルを面白くしているポイントです。常に期待値どおりの値になっては面白くないんです。そりゃそうですよね。例1みたいに500円払って常に300円を獲得するギャンブルをやる人はいません。期待値とは勝ったり負けたりするうえで、そのすべてのリターンの平均なだけであって、毎回その期待値になるのではありません。だから、ギャンブルが面白いんですね。たとえ、期待値が小さくても、勝つかもしれないって思うからギャンブルに参加してしまうんですね。いつもは負けるけれども、たまに大きく勝ったりするので脳内快楽物質のドーパミンがでて心地よくなり、またその感覚を味わいたいとなって依存症になってしまうんだとさ。読者の方はこうはなってはいけませんよ。

まとめ

期待値というのはギャンブルに参加するうえで勝つか負けるかを分けるとても重要な値です。胴元はこの期待値を計算して、胴元が儲かるようにできたギャンブルしか開催しません。競馬、競輪、競艇、パチンコ、宝くじ、どれをとっても胴元側に期待値がプラスになるようにできています。次回はさまざまなギャンブルの期待値はいくらなのか踏み込んで、こんなに胴元が儲かるのかと驚愕していただければ幸いです。ギャンブルは楽しいですがほどほどにのめり込み過ぎないように注意してくださいね。ではでは。

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